服装から、固定概念を解き放とう|あなたは職場で何を着ますか?

いよいよ2024年パリオリンピックの各種競技ユニフォームが発表となり、ハイカット・ビキニのユニフォームの写真も共に公開されました。大会ごとに性差別の観点から毎回話題となりますが、こういったユニフォームデザインや広告について、賛否両論が今回もまた巻き起こっています。そこには、女性アスリートへの「どんなユニフォームで自己表現をするか」という的外れの期待や余計なプレッシャーを生む懸念を感じます。本来オリンピックは、国対抗で競われるその感動的な競技と選手たちのドラマに興奮し、歓喜するものです。それを私たちは、女性アスリート達が競技で何を着るかに注目し、毎度議論しているわけです。

ジェンダーバイアス(性別による固定観念)の歴史的背景

この背景には、女性の持つ能力や可能性自体が、歴史的にもずっと過小評価されてきたことがあります。残念なことに、これまで女性への評価は能力よりも見た目やセックスアピール面が主でした。今でも露出度の高いユニフォームが選ばれるということは、女性に対する見方が実際にはあまり変わっていないとの見方もあります。国際オリンピック委員会(IOC)における委員の男女比がほぼ同数になったのは、2022年末のこと。そして報道表現に関するメディアガイドラインが公式に制定されたのは、2018年のことです。

こういった変化が見られるのは確かに喜ばしいことですが、いずれもここ数年での出来事です。オリンピックは数十年単位で準備が行われ、やっと1つの大会が開催となります。それを考えると、性別における多様性がオリンピックの隅々にまで行きわたるまで、まだまだ時間を要するのかもしれません。

職場での服装とプロフェッショナリズム

仕事における女性の服装にも、同じような状況がありました。それでも、女性たちがより様々なスタイルで働けるよう求めてきたことで、ここへきて変化の兆しが感じられます。これまでは大抵、「女性はスカートとヒールのある靴」が定番で、これを逸脱することは許されない空気がありました。ところが最近では、例えばスカートやパンツ、ヒールの有無も含め、古い固定観念は存在しない企業も多く見られます。この変化は周囲からあくまで自然に受け止められており、仕事上でのプロ意識に欠けるなどと言う批判の声は聞かれません。

もちろん、ドレスコードを改善したところで、働く現場での性差別問題が解決されたわけではありません。よくある「美人の特権」的概念、つまり従来から「外見が良い人は厚遇される」という意識は依然として存在します。化粧をしない女性を「社会人としてプロ意識に欠ける」と考える社会的な圧力もあります。ただ今は少なくとも女性が仕事用の服を自分で選べるようになったということ自体が重要で、大きな前進なのです。

個々人に合わせた包括的ドレスコードの必要性

一方で、仕事場での男性の服装意識はほとんど変わっていないのが実情です。世界の気候が変化し、気温が上昇し続けているわけですから、「スーツにネクタイ」というこれまでの価値基準をいよいよ見直す時が来たのかもしれません。スーツは動きやすい服装とは言えませんし、上着を着用すれば暑く不快なシーズンも多いです。時代や環境の変化とともに、そう考える人も多くなってきました。

一般的に職場でショート丈のパンツは不適切とされますが、ではぴったりした細身のタイトスカートは適切と言えるでしょうか。昨今では時代と共に、ビジネスウェアの基準が性別に紐づいていることに対しても違和感を生ずるようになってきました。様々な仕事の現場では今、「多様性」が非常に重要視されています。性別に関係なく皆が平等に自己表現の機会を手にし、自分が快適で心地よいと思える服装を選択できること。私たちはそのような環境を整えるべく、努力し続けることが大切だと考えます。

(こちらは英語による執筆記事の日本語訳です。是非、オリジナル英語版もご覧ください。)


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