学歴詐称とダブルスタンダード|ナイジェリアで男女格差と戦う女性達

ナイジェリアの配電事業会社、「Eko Electricity Distribution Company(EKEDC)」の前常務取締役兼CEOであるティヌアデ・サンダ氏が先日、証明書偽造の疑いで解任され、ナイジェリア国内で大きな波紋を呼んでいます。問題となったのは彼女の卒業証書と研修課程修了証明書で、その職務を遂行するにあたり重要な意味を持つ文書でした。ここで疑問なのは、同等のポジションで同様の告発を受けた男性たちが、その後何事もなかったかのように職務に就き続けていることです。ここに、明らかなダブルスタンダードが存在するのを見過ごすことはできません。

ダブルスタンダードが存在する世界

例えば、クロスリバー州の知事は常に経歴偽造疑惑にさらされているにも関わらず、今でも州知事の職についたままです。同様に、ナイジェリアのボラ・ティヌブ現大統領は、経歴詐称をめぐる数々の疑惑や裁判を経ながらも、現職大統領として政界に君臨し続けています。しかし、彼らが女性だったらどうでしょう?もちろん、即座に処分が下されていたに違いありません。先述のサンダ氏はその真偽や処分について議論されることなく即刻解雇されましたが、男性たちとはまったく対照的な扱いではないでしょうか。

ティヌアデ・サンダ氏のケースは、彼女がエネルギー部門で大きな功績を残しているだけに、特に残念な出来事だと言えます。解雇される直前まで、サンダ氏はその誠実さを武器に担当部門の浄化に力を注いできました。特に配電・顧客サービスの改善は非常に称賛され、彼女の持つ透明性と効率性によって、EKEDCのエネルギー部門が飛躍的な進歩を遂げてきたのです。

ナイジェリアにおける男女格差の現実

一般的な統計などではなく、ナイジェリアの職場での男女格差は私がこれまで数え切れないほど経験し、目の当たりにしてきた現実です。「Business Insider Africa」によりますと、ナイジェリアの企業で役員に占める女性の割合は約20%。世界平均を少し上回る程度ではありますが、まだまだ改善の余地があると思われます。働く女性の数はというと、ナイジェリアの労働人口のうち約33%に留まっており、さまざまな産業や分野において女性の社会進出が不十分であることがわかります。これらの数字から、女性のリーダーを増やすこと、女性の労働力を活用し社会進出を促進することが、ナイジェリアの緊急事案であると考えます。時代は変化しているにも関わらず、ナイジェリアでは女性への固定観念やバイアスが残り、女性が社会の一員としてキャリアを築く機会が制限されてしまっています。実際、ナイジェリアの多くの地域社会は「女性とは仕事より家事を優先すべき」という考えを持つ人がまだ多く、女性が仕事につくことすら難しいのです。

困難の中に見える希望の光

このような逆境の中でも、その壁を打ち破った素晴らしい女性たちがいます。そのうちの一人、ンゴジ・オコンジョ・イウェアラ氏は2021年、世界貿易機関(WTO)初の女性事務局長に就任し、アフリカ人として初めて歴史にその名を刻みました。彼女のこの快挙は、たとえ不利な状況にあっても組織のトップに立つことは出来ると証明し、まさに女性たちにとって希望の光となりました。

女性の格差や逆境を目の当たりにするたびに、私たちは公平な社会への気持ちを強くしています。女性にチャンスを与えるだけでなく、まずは足かせや障壁を取り払い、性別に関係なく誰もが活躍できるナイジェリアを築くこと。女性に力を与え、互いに支え合うことで、私たちは平等な社会に向けて大きく前進することができるのです。困難な中でも日々変化を推し進める女性たちを応援し、彼らの成功を称えましょう。そして、あらゆる分野で男女平等を支持し推進していく仲間として、男性たちの役割も非常に重要です。どちらか片方に光を当てるのではなく、男女共に力を合わせることで、より包括的で公正な社会を築けると私たちは信じています。

(こちらは英語による執筆記事の日本語訳です。是非、オリジナル英語版もご覧ください。)


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